また更新が滞ってしまった。引っぱった挙句、特別なオチは無いけども。ひとまず、つづきを書こうと思う。シクロに乗って15分ほど、子供たちが居るというアパートが見えてきた。下の写真のアパートだ。
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ホントにそこに子供たちがいるか、半信半疑だったけども・・ホントにいた。ちょうどアパートの入口の前で子供たちが遊んでいたのですぐに分かった。子供たちは14,5人くらいはいたと思う。シクロがアパートの敷地に入った瞬間、「珍しい人たちが来た」と思われたらしく、子供たちは向こうからこちらへ駆け寄ってきた。なので、私は写真を見せて「むかし撮った写真だよ。この写真の子はいるかい?」と写真を子供たちに見せたのだけど、14枚の写真は子供たちが、見せて見せてと、すぐに全部持っていってしまった。下の写真のような様子だった。
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とにかく子供たちはおおはしゃぎで、ちょこまかと動きが早くて、どの子がこの前に写真を撮った子か、もう分からなかった。子供たちのテンションがどんどん上がってきた横目で、ここに安宿があると言っていたシクロのおっさんは一人でアパートの裏のほうへ歩いて行った。そしたら、おっさんが居なくなったことをいいことに子供たちはシクロをおもちゃにしはじめて、もうシクロは破壊されそうになっていた。そこに「おっさん」が戻ってきてさすがに「あわわっ・・」と。一帯はちょっとした騒ぎになってきてしまったので、「安宿はもういいから帰ろう。」と提案したらおっさんも納得して帰ることにした。シクロに群がっていた子供たちを引き離してなんとか、シクロでアパートから抜け出してきた。
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アパートから離れるにつれてだんだんと冷静になったけども、一体なんだったんだろうか。妙な体験だった・・。とにかく気付いたことは、以前来たときと状況はがらりと変わっていたということ。そして思ったことは、昔のまま時間が止まっている場所なんか無いんだと・・。全部その瞬間だけのできごとだから、自分は写真を撮ったんだった・・と。
(おわり)